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お知らせ
同じ研修、違う学び。

「社員研修を実施したいのですが、何をテーマにすればよいのか分からないんです」
ある企業の経営者から、こんな相談を受けました。社員1人ひとりが抱える課題はさまざまです。リーダーシップを身につけてほしい人、周囲の意見に耳を傾けてほしい人、意思決定力を伸ばしてほしい人、相手の立場や感情を理解してほしい人。
これだけ課題が異なると、全員に共通する研修テーマを決めるのは簡単ではありません。しかし、そもそも全員が同じテーマを学ぶ必要はあるのでしょうか。同じ研修を受けながら、それぞれが異なる課題に取り組むこともできるのではないでしょうか。
そこで考えたのが、マルチターゲット・イマーシブトレーニング(Multi-Target Immersive Training)というアプローチです。
1つの物語に、それぞれの学びを
先日、当社の「PM Global イマーシブ・リアリティ研修®」で、この新しいアプローチを取り入れました。
今回の舞台は架空の老舗酒蔵「白石酒造」。伝統的な日本酒造りを続けてきた酒蔵が、AI導入を検討するという設定です。
登場人物は、改革を進めたい若い社長、伝統の技を守りたい杜氏、AI導入を推進するITコンサルタント、師匠への思いと将来への期待の間で揺れる弟子。参加者はそれぞれの役になりきり、時には対立しながら、酒蔵の未来について結論を導きます。
ここで重要なのは、全員が同じ物語を体験しながら、それぞれ異なる学習テーマに取り組むことです。
ある人はリーダーシップ、ある人は意見の調整力、ある人は他者理解、またある人は意思決定力。1つの研修に、複数の育成目標を組み込むことができるのです。
役になりきることで見えてくるもの
研修後には、次のような感想が寄せられました。
「一方的に話を聞く研修とは違い、インタラクティブで面白かった」「自分の役になりきるのは想像以上に難しかった」「自分とは違う立場や考え方を理解する大切さを体感できた」
特に興味深かったのは、参加者が役になりきることの難しさに気づいた点です。私たちは普段、自分の価値観や経験を基準に物事を判断しがちです。しかし、異なる立場の人物を演じるには、その人が何を大切にし、何を恐れ、なぜそのように行動するのかを考えなければなりません。
例えば、AI導入に反対する杜氏も、単に変化を嫌っているわけではなく、長年培った技術への誇りや品質への責任を感じているのかもしれません。相手の意見を理解することと、相手の立場や感情を理解することは、必ずしも同じではありません。その違いを体感できることも、この研修の大きな価値です。
1人の学びが、別の誰かの学びを生み出す
また、この研修の面白さは、複数の育成目標を同時に扱えることだけではありません。リーダーシップを学ぶ人の行動が、他者理解を学ぶ人の気づきを生む。意思決定に挑戦する人の迷いが、周囲の調整力を試す。つまり、1人の学びが、別の誰かの学びを生み出すのです。
研修の目的は、知識を増やすことだけではなく、その後の行動を変えることにあります。異なる意見に出会ったとき、相手の背景を考えてみる。必要な場面では勇気を持って決断する。周囲の感情にも目を向ける。そんな小さな行動の変化が、組織全体の成長につながっていきます。
1人ひとりの課題が違うからこそ、同じ研修を受ける意味がある。
マルチターゲット・イマーシブトレーニングには、そんな新しい人材育成の可能性があると考えています。
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